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カテゴリ:映画演劇( 2 )
ドキュメンタリー映画『ザ・コーヴ』のDVDを観る
第82回アカデミー賞長編ドキュメンタリー映画賞受賞作品『ザ・コーヴ』の上映が相次いで中止になっている。日本人を狙った精神テロ映画だと主張する団体「主権回復を目指す会」による抗議行動に、いわば屈する形で自粛してしまったようだ。6月9日に東京で開催された雑誌『創』主催による上映会後のシンポジウムの様子を、ネット中継システムUSTREAMで観た。配給会社の発言によると、漁民の顔を隠すなど画面修正のモザイクが施されたという。大阪や京都で上映が予定されているが、実施に関してはちょっと不透明である。といった情勢から、日本語の字幕がない不便があるものの、いわば手が加わっていないオリジナルのDVDを購入して鑑賞してみた。制作は Oceanic Preservation Society という海洋哺乳類保護団体で、監督のルイ・シホヨスはその会長であることから、立場は明瞭である。

b0148967_0561820.jpgTHE COVE (Ws Sub Ac3 Dol)
監督: Louie Psihoyos 出演: Richard O'Barry ほか
# 言語: 英語(字幕は英語と スペイン語のみ)
# リージョンコード: リージョン1
# 販売元: Lions Gate
# 時間: 92 分
# ASIN: B002PLMJ74
# 発売日: 2009/12/08

映画の舞台は和歌山県太地、捕鯨の町である。1960年代に人気をはくしたテレビ番組「わんぱくフリッパー」で調教師兼俳優として活躍した、リック・オバリーが進行役となって物語は展開する。番組をきっかけにイルカショーが世界中に広まったが、その過去に疑念を抱き、イルカ解放運動に没入したようだ。いわば動物の権利(アニマルライツ)と福祉の運動家として太地にやって来たわけである。南氷洋での日本の調査捕鯨を繰り返し妨害している環境保護団体シーシェパードも資金援助、髑髏(どくろ)をかたどった海賊マーク入り帽子がそれを象徴している。オリバーの語りが映画の経糸なら、漁民に気づかれないように、いかにしてイルカ漁の現場を撮影するかが横糸となって、このドキュメンタリーは綾織られてゆく。

ネット上に点在する映画評には「隠し撮り」という文字が踊り、これが一つの批判になっているようだ。隠し撮りというと、いわば「盗撮」であり、どうもイメージが良くない。ところが、この映画の真髄は、いかにイルカ漁を撮影するかという過程がひとつのドキュメンタリーになっている。それがキーポイントではないだろうか。もし簡単に撮れるとするなら、確かに「血の海の残酷さ」を表現できるかも知れないが、物語に起伏が生じない。いわば隠し撮りというプロセスを紹介することによって、サスペンスを醸し出しているのである。それが横糸たる所以である。


そのサスペンス、一種の緊張感につられ、90分があっと言う間に過ぎた。映画レビューの鉄則は物語を克明に解説しないことなので、従ってこれ以上の物語説明は避けようと思う。要するに映画としては非常に優れたものだと言えると、一応結論しておこう。何らかの機会を捕まえてご覧になることを強くお奨めしたい。イルカ漁の是非論に少しだけ触れていおくなら、イルカは小型鯨で国際捕鯨委員会(IWC)の管理外であり、また絶滅危惧種でもない。漁民の生活がかかってるし、なんらやましいものではないと強調したい。ただ映画のバックボーンにある動物の権利と福祉となると、いささか複雑になる。映画が主張する学校給食に供されたイルカ肉の水銀汚染問題を含め、日を改めて私見を述べてみたい。

参考記事:リチャードオバリー、ルイシホヨス。映画「ザ・コーヴ」

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by twin_lens | 2010-06-14 00:51 | 映画演劇
バックに流れたマドンナの歌が印象的だった
音楽はバックグランドで流せるが、やはり映像はそういう訳にはいかない。観てしまうと何もできなくなってしまう。というわけで自室にはTVを置いてないが、居間の食卓に着くと、厭でもTVの画面が目に飛び込んで来る。今夏はそのお陰で北京オリンピックをだいぶ観た。中でもやはり女子ソフトボールの決勝戦にはちょっと興奮してしまった。本場のアメリカを打ち破って優勝したから大したものである。ソフトボールは野球から派生したスポーツであるが、さまざま面で野球とは違うところがあるようだ。まず名称通り、球が柔らかく大きい。投手は下手投げで、投球距離が短い。ルールに差があるが、この辺りはこれを読んでるみなさんのほうが、ずっと詳しいかも知れない。ソフトボールの他に軟式野球がある。危険が少なく、日本では硬式野球よりはるかに競技人口が多いそうだ。この分野にも女子チームがある。ところが最近は硬式野球にも女性の進出が目覚ましいようで、国際野球連盟主催の「女子野球ワールドカップ」が今月24日から愛媛県松山市で開催されるという。


A League of Their Own
(Madonna "This Used to be My Playground")

野球をテーマにした小説や映画は結構多いようだ。小説で印象に残っているのは、リング・ラードナー『アリバイ・アイク』(加島祥造訳)である。自分のプレーに対し何かにつけ弁解する野球選手の話であるが、この小説ゆえ、アメリカでは弁解や言い訳する人を「アリバイ・アイク」と呼ぶようになったという。そもそもアリバイ(alibi)という単語が、現場にいなかった証明という法律用語の他に、言い訳あるいは口実という意味があることをこの小説で知ったくらいである。日本の野球小説では、1979年度下半期の直木賞候補作品で、映画にもなった阿久悠『瀬戸内少年野球団』が懐かしい。ベストセラーになった、あさのあつこ『バッテリー』はマンガになり、映画化されたことは知っているが、いずれも私は未読状態である。マンガの世界では梶原一騎、川崎のぼる『巨人の星』から始まり、水島新司『ドカベン』『あぶさん』、あだち充『タッチ』など、私が知ってるだけでも結構ある。

b0148967_21202590.jpgプリティリーグ
トム・ハンクス、ジーナ・デイビス、マドンナ(出演)ペニー・マーシャル(監督)
# リージョンコード: リージョン2
# 販売元: ソニー(2007/07/25)
# ASIN: B000R8X9XK

1992年に制作されたペニー・マーシャル監督作品で、出演者にトム・ハンクス、マドンナの名があるが主演はジーナ・デイビスである。時は1943年、男たちが戦場に駆り出され、プロ野球が存亡の危機に陥る。物語はオレゴン州の小さな町で姉妹(ジーナ・デイビスとロリー・ぺティ)を狡猾なスカウトが誘い、そしてイリノイ州ロックフォードの「ピーチズ」と選手契約するところから始まる。そして女性だけのプロ野球リーグが結成され、各地から選手を集める。彼女たちは当初世間の失笑を買うが、汗にまみれて必死に戦う真摯なプレーによって次第に認められて行く。実話に基づいているが、脚本、そして監督の采配によって見事なストーリーに仕上がっている。リーグは1954年に解散、最後は5チームだった。十数年後に彼女たちが再会、お互いに当時を振り返るが、映画のラストシーンに流れたマドンナの"This Used to be My Playground"が印象的だった。
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by twin_lens | 2008-08-22 20:10 | 映画演劇